こんにちは。昨日からリサイクルショップを始めたきっかけを書いています。アメブロからのリライトです。昨日の記事はこちら「独立したけど半年で倒産?!」
リサイクルショップ社長の江口武志です。
池袋の駅ビル1階に「シャンタルトーマス」のお店を開くことができましたがお店の売上は一向に上がらず、このままこの状態が続けは家賃や人件費、借入金の返済もできなくなってしまい半年後には倒産してしまいます。
売ろう売ろうとすればするほど売上は上がらない
売上の上がらない原因は売ろう売ろうとしてしまう接客にありました。売上が低いから余計に売ろうとしてしまうのです。そこで今までの売ろうとする接客から「商品を売らなくて良い、入店されたお客さまにお茶を出しなさい」という社長に対して店長が言った言葉は
「お茶なんか出しても売れません。どうしても強制するのなら私辞めます、私が辞めたら他のスタッフも皆辞めますよ!」
という脅しの言葉でした。
さんざん悩んだあげく、社長がした決断は・・・
お茶を出すこと=お客さまにとって心地よい空間を提案することでした。自分の信念を貫きとおすことを選んだんですね。
スタッフはド素人集団~
しかし!本当に店長をはじめ、スタッフ皆が辞表を出し辞めてしまったのです。そして残ったのは大学生のアルバイトの女の子1人でした。でも毎日の営業は続いています。お店を続けるしかありません。そこで無理やりに集めた新スタッフは社長兼店長(親父)、アルバイトの女子大生、今まで仕事をしたことのない母親がメインメンバーです。
さらに近所の居酒屋からスカウトしてきた日本語がまだカタコトの中国人女性でした。まさに寄せ集めメンバーです。この頃僕の東京に帰って来た時はアルバイトとして手伝っていました。(地方の大学に行っていましたから)社長以外ほとんど販売経験のないスタッフでした。だから商品を売ろうと思っても売れません。でもお茶を出すことはできました。
お客さまがお店に入店されるとすぐにバラのハーブティを入れます。デザイナーのシャンタルトーマスが好きなピンク色の綺麗なお茶です。そして素敵な大理石のテーブルとパリから取り寄せたイスがありました。そこにお茶を運びます。
スタッフ
「お客さま、宜しければ美味しいハーブティが入りましたので飲んでいってください♪」
最初はお客さまも
「いえいえ、けっこうです。」
スタッフ
「そんなこと言わずに色もピンクで綺麗なハーブティなんですよ♪どうぞ~」
スタッフが素人集団であまりにも売ろうとするオーラが全くないので安心してお茶を飲んでくださるお客さまがいらっしゃいました。
お客さまがお茶を飲んでいる間にこのお店のシャンタルトーマスがどんなデザイナーなのかをお話します。
「シャンタルトーマスはフランス人女性デザイナーなんです。もともとランジェリーのデザイナーから洋服もデザインすることになったのです。今の飲んでいるバラのハーブティが好きで~~」
などなどシャンタルトーマスのことを伝道師として話をします。だって商品のことはわからないからこれしか話せなかったのです。これって一度覚えたら何回でも使えますよね。
売ろうとしなくても売れた!?
すると変なことが起こったのです…
ゆったりとした空間でハーブティを飲んでリラックスしたお客さまから「ちょっと見せてください」と言ってお店の中の商品を見てくれました。全然勧めていないのにです。
お店があまりにもきれいで高級感があるため商品も値段が高く思われていたのですが実際はカットソーで約10,000円、ジャケットでも40,000円~50,000円くらいと有名な高級ブランドに比べるとそんなに高くなったのです。
そして商品を見たお客さまが
「今日はこのレースのインナーをいただくわ」と買ってくれたのです。お店の中にお客さまがいると他のお客さまも入りやすくなります。今まで売ろう売ろうとしても全く売れなかったのにお客さまにお茶を飲んでもらってリラックスしてもらうことを考えて実践したその結果は?
700万!!
今までの最高記録でした。
そしてスタッフは大喜びでバンザイをしますが社長だけはバンザイをしていませんでした。なぜなら700万円の売上ではまだ損益分岐点を越えていなかったからです。
接客する(声をかける)のが恥ずかしい・・・
しかしそれから1ヵ月後に中国人スタッフ春梅(仮名)がこのお店の救世主となるのです。春梅は身長が170センチ近くありシャンタルの洋服を着こなすと本当にモデルのように素敵でした。
でも問題があったのです。ある日、お客さまが入店されて春梅のすぐ近くで商品を手に取り、自分にあててカガミを見ています。となりいる春梅はお客さまに声をかけるどころか自分から離れてしまいました。そして結局お客さまは何か迷いがあったようで帰ってしまいました。
お客さまが帰ってしまった後に春梅にこう言いました。
「春梅、さっきのお客さまは商品に興味を持たれていたのにどうして声をかけなかったの?」
すると春梅は小さな声で
「ワタシセッキャクデキマセン。ワタシニホンゴヘタ、ダカラコエヲカケルノハズカシイ」
私は日本語が下手だから声をかけるのが恥ずかしい、だから接客出来ないとのことでした。
さて?どうしたらよいでしょうか?
次回に続きます。
江口武志
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